AO入試2007/08/25 00:46

 今日は朝から夕方までオープンキャンパスで出校。受験相談に、午後はAO入試の一次面談。オープンキャンパスの相談者は去年よりは増えている。短大の場合、相談者はほぼ推薦入試に応募する人達なので、来年の志願者は増えるかも知れないと期待を抱く。

 AO入試を私の学科は「コミュニケーション入試」と名付けているが、一般的には、早い時期の推薦入試のことである。推薦入試の合否は11月以降と決められているが、AO入試の場合は、内定という形で早めに合否を決めてしまう。大学によっては7月に合否を決めてしまう場合もあると聞く。要するに受験生の青田刈りということである。

 高校側では早く合否が決まると高校の勉強や受験勉強をおろそかにするので、余り歓迎していないが、短大や大学側は、早めに一定の入学者を確保出来るので力をいれている。特に、短大の場合、推薦入試で入る学生の割合は、全入学者数の100%でいいことになっている。ちなみに、大学は50%という制限がある。だから、定員割れの危機がさしせまっている短大は必死に推薦で学生を確保しようと努力する。私のところも例外ではない。

 嬉しいことに今のところAO入試のエントリー数は、去年をだいぶ上回っている。この調子だと、定員を楽に上回る数をとれそうだ。

 「コミュニケーション入試」の方法は、コースによって違うが、複数の面談を行い、レポートや授業体験、あるいはネイティブの教員との英語会話とかのハードルを課すというやり方である。学力より、人柄ややる気、基本的な文章力といったことを重視するが、やはり人柄の要素は一番大きい。長年教師をやっていれば、30分話をすれば、話の内容、話し方、態度、服装といったことで、授業を休まずに真面目に勉強をするかどうかはほぼわかる。だから、偏差値が高くても、遊びそうだなと複数の教員の意見が一致した受験生は遠慮してもらうこともある。

 もともと、AO入試はニューヨークのプリンストン大学で、ユダヤ人の入学者を制限するために作られた受験制度らしい。つまり、人種差別の意図があって、学力試験ではなく面接を導入したということらしいのでが、やがて、それが、入試方法として効果的だということになって、全米の大学に広がっていったということだ。

 その意味で、人柄で合否を判断するのはフェアではないという考え方もあろう。が、学力考査の一般入試もあるので、人柄に自信がない人はそっちを受ければいいのである。学力に自信は無いが人柄に自信があればAO入試に望めばいい。むろん、基礎的な学力はないとだめだが。

 相変わらず心理学コースは人気で、相談者も一番多い。私どものコースは心理学の専門家を育てるところではなく、心理学の基礎的な知識やその他の色々な教養を勉強して、社会に出たときに役立てて欲しい、という考え方なんです、と説明するが、7・8割は、それがいいと言う。

 最初、あまり心理学の授業が多くないので中途半端なカリキュラムだと批判されたが、どうやらその中途半端さがいいということらしい。一応、私の思惑は外れてなかったということだ。

 久しぶりの仕事で疲れ果てて帰る。口承文藝叢書とやらに書いた「ペー族の掛け合い歌」という文章の校正原稿が届いていた。締め切りは9月3日だ。中国から帰ってくる前の日だ。ということで、今日、明日に校正原稿を送らなくてはいけない。中学生にも理解できるように漢字にルビをふってくれと書いてある。中学生に理解できるレベルがよくわからない。私も中学生並みだと判断して(案外そんなところかも)、私が難しいと思う漢字だけルビを振った。

 中国行きの準備は明日だ。

      さて今宵冷やし小豆を喰う夫婦

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