中国から帰国2011/08/24 10:01

 22日、中国から帰国。二週間の長旅であった。といってもほとんどは大理で過ごした。途中、剣川や楚雄を訪れ、また大理に戻るという日程である。

 主に白族の「大本曲」の調査である。白族の流行歌を集めたテキストくらいに思っていたのだが、調査してみると、白族の共同体にとって「大本曲」がいろいろな機能を持っていることが次第にわかり、なかなかおもしろかった。

 楚雄民族学院大学でのシンポジウムに参加。日本側の発表は私一人である。私の発表は、問答に関するもので、少数民族の創世神話が問答で展開される事に触れ、一人で朗誦されるのとどう違うのか、何故問答なのか、ということを、折口信夫の文学の発生の問題を援用しながら論じた。中国側の研究者には、かなり刺激的な内容だったらしく、かなり注目を浴びた。むろん、議論の的にもなった。つまり、神話の内容ではなく、その表現形式そのものを研究対象にする、という発想が彼らには余りなく、そのことを気づかされた、ということであるようだ。とりあえず、日本側の代表としてそれなりの責任を果たせた。よかったというところである。

 二週間それほど移動があるわけではなく、体力的には辛い調査ではなかったのだが、さすがに、疲れたのか、22日の帰国の飛行機では、ほとんど食べることができなかった。家に帰って熱のあることがわかる。23日は一日寝ていた。疲れがたまっていたようだ。何とか回復はしたがまだ本調子ではない。歳をとり、以前のようにはいかないなと痛感。

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