オバマも大変だ2009/11/14 23:43

 オバマ大統領がきているが、鳩山首相と同じで前政権の重荷を背負わされて大変だろうなと同情する。アメリカが抱えた問題は二つあって、一つは、アフガンであり、一つは医療の国民皆保険である。

 アメリカにとって、戦争というのは、実は公共工事と同じだとみた方がいい。戦争によって、軍需産業が潤い、景気や雇用の下支えになっている。しかも、底辺層の労働者を兵士にすることで、失業率のアップを防いでいる。日本で公共工事が減らせないように、アメリカは戦争をやめることができないのだ。平和になったら、アメリカの失業者は増大し産業構造の転換をしないと経済が立ちゆかなくなる。

 国民皆保険はかなり反対にあっているが、移民の国で国民皆保険が成立するということは、かなり革命的なことである。同時に、そのことは、移民の国であることを自らやめることでもある。アメリカが移民を受け入れてきたのは、国民皆保険にような制度を作らなかったからだ。国民皆保険のあるヨーロッパでは、だから移民に対しては差別があり、排斥運動が強い。自分のことは自分で面倒みる、というのがアメリカの自由であり、移民の国を支えてきた理念だが、さすがに、そういう自由が怪しくなってきた。

 そのことは、アメリカが人権抑圧を非難しアフリカの貧困に積極的に介入し、時には戦争を仕掛けることと関係している。つまり同じことが自国に起こっていることに、さすがに気まずくなってきたということである。戦争という公共工事を維持するためには、自国の貧困対策にも金を出さないといけないということに気づいたのである。ただ、公共工事は、中間搾取がるあので富裕層がうるおうが、国民皆保険は、バラマキ政策なので富裕層は反対する。それで、貧困層は公共工事であるアフガン戦争に反対し、富裕層は戦争を支持し国民皆保険に反対する。同じ構図は、日本にもある。

 アメリカが国民皆保険に踏み切ることが革命的なのは、そのことが、国際的スタンダードになるからである。資本主義の社会主義化は避けられない流れであるが、ようやくアメリカにまで来たということだ。

 鳩山首相は、公共工事を削減しバラマキをやろうとしている。税金の再配分に中間搾取をなくしてましおうということだ。事業仕分けはそのプロパガンダだ。だが、オバマは戦争という公共工事をなくせない。鳩山に対してオバマに元気がないのはそのせいだろう。

 万葉集の原稿を送付し、これで一段落。先週に買ったパソコンをようやく箱から出してセットアップをした。ウインドウズ7なので、いろいろとソフトが対応していない。それでいくつかソフトを購入せざるを得なくなった。

 頭にきたのが、ホームページビルダー。にとかく、ホームページだけは更新しないといけないので、かなりふるいのバージョンを使っていたということもあって、いそいで新しいビルダー13を買った。ところがだ、ビックカメラにもヤマダ電機のも在庫がない。おかしいのとは思いながら、一個だけ残っていたのを買い求めた。箱には「ウインドウズ7でも安心」と書いてあるし、店員に確かめたところ大丈夫だという。

 家に帰ってインストールしたが、うまくいかない。結局、最新バージョンのものにダウンロードしなきゃならないことがわかったのだが、ホームページビルダーのホームページには、最新バージョン14が12月4日に発売とある。なんということだ。だから、在庫がなかったのだ。店員はそれを教えてくれなかった。まあ当然だろうが。知っていたら誰も買うわけがない。

 もう少し調べてから買えばよかったのだが、まあいつものことである。でも、ダウンロードして何とか使えるようにはなったし、貯まっていたポイントを使ったので半額で買えたということもあり、たいして落ち込まないですんだが。

 ウインドウズ7の売りは、マウスなしでも画面にタッチすることで、アプリケーションを動かせることで、おもしろいのだが、結局はマウスに頼る。画面にまでいちいち手を持って行くのは疲れるのだ。今のところたいして役に立っていない。

 さすがに動作が早くなった。パソコンの容量も速度もほんとに前のとは段違いによくなっている。わずか数秒の違いなのだが、この違いに世界が変わったような気分になるのは考えてみれば不思議なことである。 

 今週学生に、進歩という概念を持たない少数民族の話をして、学ぶところはあるという高説を垂れたばかりだが、学ばなければならないのはこの私のようだ。 

                    冬めく日新しきパソコンと過ごす