韓流ドラマにはまる2020/07/22 00:12

 私が韓流ドラマを見るようになったのは、「チャングムの誓い」からで、15年くらい前だったと思う。最初は時代劇を中心に観ていたが、そのうち現代のドラマを見るようになった。今は、ほとんど現代のを中心に観ている。コロナで外に出られず、まして退職後やることもなく、韓流ドラマ鑑賞は私にとって一日を過ごすための重要な時間である。

 TSUTAYAでDVDを借りてきて観ているが、TSUTAYAプレミアムの会員なので、パソコンで見放題の韓流ドラマも観ている。韓流ドラマを観なければ研究書がかなり読めるだろうにと時々反省するのだが、癌を抱えた身としては、なるべくストレスがなくあまり難しいことを考えずに日々を過ごそうとしているところなので、研究よりは韓流ドラマになってしまう。

 けっこうな数のドラマを観てきたが、とりあえず、おすすめというか私が良いと思う作品をいくつか紹介しよう。時代劇は古いところで「チャングムの誓い」と「トンイ」だろう。これは私の個人的な趣向だが、お気に入りの作品は女性が主人公であるのがほとんどである。史劇ものも嫌いではないが、とにかく長編が多く疲れる。そのなかで面白かったのは、「大祚榮(テジョヨン)」と「朱蒙(チュモン)」である。チュモンは高句麗の始祖の物語、テジョヨンは高句麗滅亡後の渤海国建国の物語。とくにテジョヨンは面白かった。このドラマで、チョン・ボソクという俳優に注目した。興奮し、今にも血管の切れそうな顔で目をむくその表情が強烈で、見終わってもあの顔が目に浮かんでしまう。韓国を代表する俳優で、現代劇にも出ている。以上の四作が、韓国時代劇の代表作だろうと私は思っている。

 現代劇は作品の数が多く、そんなに数を見ている訳ではないので、私の見た範囲で傑作をあげておく。古いところでは、なんと言っても「砂時計」と「ジャイアント」だろう。この二本は、韓流現代ドラマの古典といってもいいのではないか。両者とも、光州事件が出てくる。時代背景としては、一九七〇年代以降の韓国の高度成長期。学生が独裁政治と戦い、一方で豊かになろうと人々が欲望に身を任せていた時代だ。戦後の貧困から成り上がろうとするものたちの物語だが、「砂時計」がその時代を生きる人間をリアルに重厚に描いている。「ジャイアント」は成り上がり者の悪を描いたドラマ。その悪を演じるのがチョン・ボソク。とにかくチョン・ボソクのあの目をむく演技に圧倒される。

 傑作はたくさんあってどれをあげていいか迷うところだが、最近の傑作はやはり「トッケビ」だろう。ヒロインのキム・ゴウンが良かった。いかにも韓国の女性という顔立ち、整形していない顔で美人でもないが、観ていて愛おしくなる。さすがの演技力である。

 今話題の「愛の不時着」はまだ観ていないが、ソン・イェジンもヒョンビンも好きな俳優である。ヒョンビンの場合、「雪の女王」というドラマが一番彼の良さを引き出している。ヒョンビンが好きな人は是非観てほしい。ソン・イェジンもたくさん作品にでているが、私が好きなのは「個人の趣向」というラブコメである。私には女優の好みの傾向があって、美人過ぎない、コメディが出来る、たくましいでも純情、明るい、ヒロインが出ているとつい観てしまう。「個人の趣向」のソン・イェジンはまさにそういう感じである。

 きりがないのでとりあえず、ここでやめておこう。続きはまたあとで。