学会のシンポジウムが終わる2008/10/26 10:59

 昨日アジア民族文化学会の大会が勤め先の大学で開かれ無事終わる。「続アジアの歌の音数律」というテーマでのシンポジウムである。発表者は6人で、アイヌ、台湾、ホジェン族、チュアン族、モソ人、漢族と、多岐にわたってそれぞれの民族の歌の音数律が紹介された。

 結論は出ないが、音数律という概念でアジアの歌文化をくくることには無理があるということだけはわかった。司会の私としては、まとめるのに苦労したが、実のあるシンポジウムになったのではないかと思う。

 この成果は本にして出版予定。ただ、「アジアの歌の音数律」では題名が良くない。音数律はわれわれが考えるより狭い概念である。いいタイトルがないか、それを見つけるのがこれからの課題である。

 懇親会は20名が来た。出席者の半分は来て居たのではないか。盛況であった。学会代表の私としては、こういう大会を成功させることに責任を負う。その意味で責任が果たせて少しほっとしたというところ。

 懇親会が終わって、ある出版社から出す予定の「比較伝承文学」シリーズ二冊の原稿を頼まれた。一冊については私が編者にさせられた。中国少数民族の神話について書かなきゃ行けないらしい。どうも、最近、私は管理職になって雑務ばかりしていて、ちゃんと研究していないようなので、原稿の仕事を与えて研究させようという陰謀らしい。

 ということで、来年の原稿書きの仕事がかなり増えた。今年は楽だなあと思っていたがそうは問屋が卸してくれない。来年は倍返しになって忙しくなりそうである。久しぶりに夜遅く帰る。テレビをつけたら巨人が日本シリーズ出場権を得たというスポーツニュース。あれだけの高年棒の選手を揃えたから当然だろうが、あれだけ揃えたのに何でこんなに苦労するのだという見方もあるだろう。メジャーでは低年俸の選手が多い去年最下位のレイズがワールドシリーズで頑張っている。こういうチームを応援したくなるのは人情である。

 今朝野川沿いをチビと久しぶりの散歩。小田急線の橋桁の手前に喜多見不動があり参拝。橋桁をくぐって、国分寺崖線の緑地帯を突っ切る細い道を上がり、小田急線の上を横切る道路に出る。線路の上は不動橋で、成城学園前の駅から不動橋まで線路の上は貸農園の畑になっている。不動橋からの眺めはとても良い。天気の良い日は富士山が正面に見えるそうだ。崖線の上の道に沿って帰宅。

                          参道は末枯れてゐる不動尊