ワ族の民族衣装 ― 2008/09/11 10:30
体調も回復し、家で仕事。といっても、論文を書こうとおもっているのだが、なかなか進まず。引っ越し以来整理していなかった書斎の整理などをして過ごす。それにしても、半分の部屋になってしまった私の仕事場は、なんて乱雑なのか。いまだにどこになにがあるのか把握できていない。
昨日から三浦しをんの小説を読み始める。まず『月魚』から。今『白蛇島』を読んでいる。第二作『月魚』はデビュー作『格闘する者○』とまったく違って、ボーイズラブ風青春小説。少女漫画系のノリだが、けっこう引き込まれる。今やボーイズラブの語り手としても著名だがその片鱗がこの小説にある。『白蛇島』は、民俗伝奇風物語。これもまた違った作風である。
実は3作目までは父君であるM氏からの贈呈のもので、第二、第三作目は読んでなかったので今読み出したという次第。売れっ子になってからの作品は何冊か読んでいるのだが、あたらめてデビューのころのを読むと、物語の作り手としての才能に驚かされる。二十代でよくまあこんな風に物語状況やその中での人間の心理を自在につむぎだせるものだと感心。ある種の憑依があるのではないか、それが才能なのだろうと感じた。
マンションの一室である仕事部屋の下は公園になっいて、老人達が時々ゲートボールをやっている。球を打つ音、嬌声、うるさいがでも元気だなあと感心させられる。
今年の8月、雲南省のワ族を訪れたのは確か6年ぶりだが、女性がおしゃれになった。ワ族はもともと土着系の少数民族で顔が漢族や他の少数民族と違ってエキゾチックである。肌の色も黒い。ワ族の女性は美人だと言うのを聞いたことがあるが、たぶんそのエキゾチックな顔立ちのせいであろう。
服装はいたってシンプルで、女性は腰に様々な色を重ねた巻きスカートに黒のノースリーブのTシャツである。この上着はいわゆる貫頭衣で、日本の縄文時代の服装と同じだと言われている。つまりかなり古い服装の形をとどめている。四角の袋を逆さにして上の頭の部分と了が穂の腕の部分を刳り抜いた形とかんがえればよい。が、今ではけっこうおしゃれになっていて、襟を付けたり、前をボタンでとめるシャツのようのものもあって、 貫頭衣のようなデザインは見かけなくなった。が村に入ったとき、それらしき上着を着ていた女性がいたのでうれしかった。
が、女性はとてもおしゃれに着飾っている。腰や首に首飾りや装身具を巻いていて、スカートとシャツの間には隙間があって肌を露出させている。前はこういう女性の服装を見かけなかった。これも、ワ族の社会の変化の一つなのだろう。面白いのは年齢に関係なく同じ服装をしている女性がいたことで、この服装は村の女性のいわゆる晴の服装のようだ。外国から客人が来るというので、着飾ったようだ。民族衣装はかつては日常の服装だったと思うが(むろん、晴の日に着る衣装もある)、民族衣裳がもてはやされるようになると、日常着とは切り離されて装飾をつけて晴の服装になつていく。これは、他の少数民族でもよく見られることである。
秋めきてゲートボールの音高く
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