好奇心2008/04/17 00:37

 今日から基礎ゼミナールの授業。教員みんなが苦労する授業である。講義でもないし演習というわけでもない。ただ、大学生になるための基本的なことを学んでもらうという授業である。そんなの自分で覚えろ!という時代ではないのである。

 まず自己紹介から。黒板に自分の名前を書いてもらって、一通りの自己紹介をして、この一週間の感想を最後に語ってもらった。授業が始まって一週間になる。90分の授業は長い、眠くなる、苦痛だ、という感想が多かった。確かに高校では60分の授業だったから、90分は長く感じるだろう。でも、面白ければ時間は気にならない。そういうものである。つまらない映画だと2時間は苦痛である。それと同じだ。

 ただ、大学の授業全部が面白いとは限らない。面白くないのはどうするのか。私が学生の時はそういう授業は原則として出なかった。ただ、でなくてはならない場合は、自分なりに勝手に興味を見つけて教員とは違う所を面白がりながら授業を受けていた。ただ、試験の時だけ、教員の意図を汲んで答案を書いた。授業に出ずに、試験だけ出てもAをもらえる場合もある、そういう幸福な時代でもあった。

 今はそんなことは許されない。私は自分の学生時代のことは棚に上げて、出席しない奴は落とす。たぶん教員はみんなそうだから、面白くない授業に出会った学生は可哀相だ。でも、それでも、そういう授業をどう面白がるのか、工夫次第である。先生は面白く無くても知識それ自体は面白いはずだ。そう考えることである。そのためには好奇心をたくさん持つことだ。

 結局、好奇心だと思う。好奇心がないと、面白くないことを全部自分以外のところに原因を求めてしまう。それで納得して、努力することを止めてしまう。

 願わくば好奇心を持って欲しい。どんなにつまんない先生の授業だって、それなりに面白くなるよ、と言いたい。ただ、私の授業は、そんなに無理しなくてもけっこう面白いはずだけどね。

            泣いた子はあっという間に巣立ちたる