汚い歴史2008/04/08 01:06


 午前中に医者に行って血液検査の結果を聞く。悪玉コレステロール値はかなり下がったが今度は中性脂肪がかなり高い。あっちが下がればこっちが上がる。なかなかうまくいかないものである。血圧が普通だったので少し安堵。

 昼出校のつもりだったが、身体中が痛くなり断念。どうも、昨日山小屋で薪を運んだのと、引っ越しの準備で本を詰めた段ボールを何箱も階段を上げ下げしたその疲労が来たらしい。まあ、ガイダンスも無事に終わって、雑務は明日行けば何とかなりそうなので、今日は家で仕事である。

 本の整理もあるが、授業の準備や、学会の大会の案内状の作成や、会員住所の宛名シール作りとやることは山積している。身体が痛いと言って休んでもいられない。

 テレビでは中国の聖火ランナーが世界中で妨害にあっていると報道。イギリスでは特にひどい妨害にあっていたが、そのイギリスで中国人が世界のマスコミは嘘ばかり報道していると叫んでいたのを映していた。中国人の苛立ちがよくわかる。せっかく、オリンピックを自国で開いて世界に胸を張ろうとしていたのに、その反対になってしまったのだから。

 力で弾圧するとどういう結果を招くか、いいことは一つも無いのである。とにかく中国バッシングは今世界中で起きているという感がある。だが、今起きている中国バッシングには、やや中国人に同情する部分もないわけではない。中国政府のチベット弾圧は論外だが、添加物の問題や、その他もろもろ何でも中国の所為にしているところが日本も含めて世界にないわけではない。中国は今一種のスケープゴートになっているのではないか。

 10億以上の人間が遅ればせながら自分の欲望に従って生きたいと行動し出した。その資本主義的な欲求のためなら安い給料でも我慢して働く。世界の資本主義者は、安い給料で忍耐強く働く中国人を利用して安い商品を作り儲けている。何割かの人々はようやく自分の欲望をある程度満たす生活が可能になった。でも、ほとんどの中国人は、豊になろうと必死である。でも、世界が中国に期待しているのは、安い労働力で働け、金を儲けたら先進国の商品を買え、ということであって、そういうように中国を利用することで生み出された、中国の様々な矛盾は、中国嫌いの人々にとっては、自分たちの優越感を確かめてくれる中国の暗部なのである。が、その矛盾が中国国内におさまりきらず、世界に広がり出すと、今度は中国叩きを始める。環境破壊も、添加物の問題も、すべて先進国が今までやってきたことであるのにである。

 中国が今嫌われているのは、中国が社会主義国だからでも一党独裁だからでもなく、先進国が今までやって来た汚い歴史を遅ればせながら繰り返し始めたからである。たぶんわれわれはそれを見るに堪えないのだ。権力の横暴も、汚職も、環境破壊も、添加物も、拝金主義も、どれ一つとして中国が発明したものではない。先進国は、植民地時代は植民地として、改革開放以降は、安い労働力の供給国として中国を利用していたが、その中国が自分たちの負の部分を含めて経済力を身につけ始めると、自分たちの自身の醜い姿を見るような目で見始めたのだ。

 だから中国の人よ、日本や欧米のような先進国のやってきたことをそのまま繰り返すべきではない。社会主義でいろということではない。先進国の汚い歴史を繰り返さない賢明さを持てということなのだ。チベット問題は、欧米の汚い歴史の最も忠実な再現である。だから欧米人は黙ってみていられない。だから、聖火リレーへの妨害は、彼等の贖罪的な行為でもあるのだ。

 こういう問題を考えると暗くなる。でも、チビには関係ない。チビは何にも考えずに寝ているだけだ。

 曇天に何も考えず桜舞う