月の雫2007/09/13 01:12

 午前11時半に山小屋を出て、中央高速で帰る。途中双葉のサービスエリアで山梨の有名らしい土産物の菓子「月の雫」(わたしはこの菓子を知らなかった)を二箱買う。この菓子は、葡萄一個をただ砂糖でくるんだシンプルな菓子で、葡萄の収穫期である秋の季節限定の山梨の名物菓子らしい。実は、癌で闘病中のI君が是非「月の雫」が食べたいというので、買ったというわけだ。食べてみたがかなり甘い。糖分の取りすぎに気をつけなければならない私などは避けた方がいい菓子だ。

 普段は中央高速ではなく上信越と関越で帰るのだが、上信越が通行止めらしいのと、「月の雫」を買うのと、それから車を修理に出すという目的があって、中央道で帰った。

 奥さんの実家は武蔵村山なのたが、そこの修理工場に車の修理を頼むことになった。修理と言っても以前に奥さんがドアをこすってへこませたところを直してもらうだけなのだが、普通の修理工場にだすと結構金がかかる。そこで、以前直してもらった奥さんの実家近くの修理工場に持っていくことにした。この工場は、もう老人といっていい職人が一人でやっている小さな工場で、その人は、以前日産に勤めていた人だということだ。

 この付近は日産の工場があった関係で車関係の修理工場がかなり多い。奥さんの父親は、浜松にいたが、昔プリンスの技術者で日産に吸収された後、ここにやってきた。その父親の知りあいで、かなり腕がよく、以前やはりドアをへこませて修理に頼んだらたった3万円で見事に直してくれた。ディーラーに見積もりを頼んだら20万円と言われた修理をである。それでもう一度頼むことにした。

 問題はここからで、その工場の名前をわたしたちは忘れていた。それで父親に連絡して聞いたところ、I自動車修理だろうと電話番号を教えてくれた。そこで、その工場と奥さんが電話でやりとりしながら、今日車を出しに行くことになったのである。

 まず奥さんの実家に行き、父親の車を借りてそれに荷物を乗せ替え、私たちの車を修理工場に持っていくことにしたが、場所がうろおぼえではっきりとわからない。近くに行ってみたが、どうしても見つからないので、近所の人に尋ねたところ、あそこだよと場所を教えてくれた。が、場所は以前の工場とは違うところだ。おかしいと思いながらそこへ行ってみると、確かにI自動車修理工場とあるが、けっこう大きな工場で、やはり前に車を出したあの職人の工場とは違う。そこで、電話のやりとりをしたのだからと中に入って尋ねると、どうやらこの工場の電話に間違いないことがわかった。

 ええーっ、うそだろう、ここじゃないよ、と私は奥さんに言ったが、奥さんが今日行きますと電話で話をした相手は確かにここなのである。つまり、父親が前とは違う別の工場の電話を教え、私たちはこの工場の人を前の工場の職人と思いこんで話をしていたというわけである。ここは大きいところだし安くはなさそうだし、あの腕の良い職人の工場に出したかったのに、と思ったが、すでに約束したのはここだし、今更、違ってましたとは言えないし、仕方なく、車を置いて帰ってきた。

 父親に確かめたところ、前に頼んだところは忘れてしまったということだ。なにせ84歳だから仕方ない。帰り道、その工場の場所を思い出した。しかし、もう遅い。

 帰りに、I君の家に寄り「月の雫」を渡す。利尿作用のある西瓜が食べたいというので、ダイヤモンドシティで、西瓜とそれから食事もままならないというので、チューブに入ったゼリーのエネルギーインを10袋買って行った。

 彼は今治療で使っている抗ガン剤があまり合わないらしく体調は良くないという。が、まだ自分で生活できる元気さは充分にある。少し安堵して彼の家を後にした。

 そんなこんなで川越に帰ったら、安倍首相辞任のニュースである。これにも驚いた。とにかくいろいろある一日であった。

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