個性的な学生2007/05/22 23:37

 日曜は父母懇談会で出校。月曜は授業だが、夜、非常勤で来てもらっているE君に話があり一緒に食事をすることになった。彼はビール党でとにかく生ビールを何杯もお代わりをする。私は一杯しか飲めなかったが、それだけで充分にふらふらとしてきた。疲れがたまっているのだろう。これは帰るのがつらい、明日は会議で朝が早い、ということでいつものホテルに部屋はあるかと電話したところ空いていたので泊まることにした。

 時々こういうことがある。さすがに休みがないと疲れる。

 今日は一日会議である。大学の収支報告書なるものの説明を聞きながら、眠気を押さえていた。神田集中化のお蔭で財政も持ち直したようだ。格付けもA+をもらっているので、ここで眠くなってもまあ許されるだろう。

 会議の合間に、かなり引っ込み思案な学生との面談。誰にでもあることで、ただ、環境に慣れるのに人より時間がかかるということなのだが、とりあえず会って話をする。幕末の歴史が好きだという話で、吉田松陰と新撰組が好きだという。誰が好きかと聞くと藤堂平助だという。油小路の戦いで死んだという。情けないが、油小路の戦いも藤堂平助も知らなかった。それにしても吉田松陰と新撰組は敵同士、藤堂平助か、とにかくマイナーなものへの関心であることは確か。とにかく、変わってはいるが良く言えばとても個性的な学生であった。

 今、全学生の学習カルテというのを作成していて、きめ細かな学習指導を実施しているのだが、その一環として学生との面談をしている。学生と言っても一人一人皆違う。誰もがすぐに学校になじめるわけではない。中には悩みを抱えている学生だっている。そういう問題を早く察知して対応していくのは、われわれの努めで、大変だけれど、これも最近の大学の重要な仕事になってきている。

 会議が終わったら、共立アカデミー(課外講習)の担当者との打ち合わせ。後期に私が万葉集の講座を持つのでその打ち合わせである。共立アカデミーというのは私がつけた名で、学内の学生向けの講座から市民講座として外に広げていかないとだめだと口を出して、その結果として自分が引き受けるはめになったというわけだ。口は禍いのもとである。

 家に帰ったら、奥さんが3歳くらいの女の子の手を掴んで家の前にいる。2件隣の女の子であゆみちゃんという。目を覚ましたらおかあさんがいないので裸足のまま家を飛び出て近くの路上で泣いていたらしい。おかあさんは子どもを寝かしつけて買い物に出かけたらしいのだが、あゆみちゃんは起きてしまい、家中を探してもお母さんがいないので不安になり、外に探しに出て行ったということらしい。それで私の家に入れてお母さんが帰ってくるまで預かることにした。すぐに元気になり、とてもかわいらしかった。そのうちお母さんが帰ってきて、自分の家に戻っていった。

 いろんなことがある。

     初夏の夕暮れ隣の幼児泣きやまぬ

     幼児涕泣す五月蠅なす五月