学会に課外授業に…2007/05/13 23:38

昨日(土)は、アジア民族文化学会の春の大会である。一日忙しかった。朝から準備。看板から、会場の準備、ポスター、受付の準備、運営委員会の手配、弁当、懇親会の手配、大会の司会とだいたい一人でやる。それほど大きい学会でないので、一人でできないことはない。

 ただ、時々手が回らなくなるのが困ったものだ。ホームページの更新を委託しているのだが、つい原稿を忘れてしまうので更新が遅れてしまう。それで大会の情報が遅れてしまうこともある。今回もそうだった。

 この学会の会員数減で悩んでいる。別にたくさん減っているわけではないが、新会員が増えないので、自然減の人数を補えないのである。つまり、若手が足りないということ。それは広報の問題でもある。それなりに時代の要請に応える学会であるのだから、少し宣伝しなくてはと思っている。

 今回の発表は充実していた。三人の発表だったが、二人の若手の発表があり、特に、沖縄のシマクサラシの発表は好評だった。境界に動物の肉をつり下げて災厄を防御する儀礼は、アジア各地に見られるが、沖縄のほとんどの村落にこの儀礼が及んでいてそのバリエーションが豊であることを、今回、宮平盛晃氏の発表で明らかになったのではないか。 

 懇親会は、近くの中華料理屋。23人というこれまでの中でなかなか盛況な懇親会であった。ところで、私は次の日学生を連れて佐倉の歴博に行くことになっている。例年大会の次の日である。学校を集合にしたために、明日朝来なければならず、それでホテルに泊まることにした。

 次の日(今日)は雨が心配だったが、薄曇りというところ。ちょうど神田祭りが始まっていて、御神輿のかけ声が聞こえてくる。集合は日暮里駅だが、行き方の分からない学生がいるので私が神保町から引率していくというわけだ。

 この課外授業も長いことやっている。テーマが「遠野物語」なので歴博の民俗学コーナーに連れていって、とりあえず民俗学のビジュアル展示を見せようというのが目的である。

 終わると帰りは上野によって食事会なのだが、今回は1年生ということもあって、まだうちとけていないのか、あるいは金がかかるということか、それとも、あの教師との食事会じゃなあ…ということなのか、希望者が少なく取りやめにした。これは初めてである。もつとも、今までは2年生のゼミで、今回初めて一年生である。まだ、入学したばかりだ。距離も何となく縮まらない。仕方ないか。

 「しくざの民俗学」というテーマの特別講演があった。講師は知りあいの常光徹氏である。これを聴かせれば良かったなあと思ったが、時間が重なり断念。学生達はそれなりに面白がって展示を見学。ついでに歴史のコーナーも見て回り、疲れて駅に戻った。私も疲れた。なにしろ、月曜から休みがない。考えてみれば五月の土日は全部仕事である。来週の土日は学校の行事、再来週の土は科研の会議で奈良へ行き、日曜は戻って短歌の会での講演。その次の週の土は学会のシンポジウム。やれやれである。

    若葉など目もくれぬ乙女らは