基礎ゼミナール2007/04/10 00:55

 昨夜20枚の原稿を何とか書き上げる。今まで書いてきたことをまとめたような文章だから、そんなには時間がかからなかった。

 朝早くに医者に行き、いつもの血液検査と痛風の薬をもらう。ここんとこ、血圧がやや高めだが、あきらかに仕事のしすぎ。帰ってきてすぐに出校。

 今日は新学期初めての授業である。基礎ゼミナールという科目で、新入生全員が必修で受ける授業だ。ある教科を勉強するというものではなく、大学生になるための入門の授業である。最近、どこでもこういう授業を行うようになってきている。

 昔は、大学に入れば大学生だった。勉強してもしなくても、大学に来ても来なくてもである。が、今はそうではない。学校に来てきちんと勉強してもらわないと大学生ではないのである。

 大学は通過するところだ、とか、勉強は自分でするんで学校でするものではないとか、かつては色々言われたが、そんな言葉を言う者は今は誰もいない。寂しい話かも知れないが、今は大学は出席して勉強するところになっている。脱線するものを許容しない。というより、そういう学生は最初から大学にはこない。

 それは、ある意味で、大学生が悩まなくなっているからだろうとも思う。悩むものは、高校あたりですでに不登校になるか、辞めている。高い授業料を払って大学へ入って悩むなんてのは、かなり遅れた悩みである。それくらい、生き方に悩む年齢層は若年化している。

 その意味では、短大に入ってくる新入生はみんないい学生である。私は、悩んで外れていく学生は嫌いではないが、私の教える学生であって欲しくはない。まあ、誰だってそうだろうが。真面目そうで期待に眼を輝かせているような学生を見ると、ほんとにうれしくなるが、いつまでこのうれしさが続くかだ。それは学生にしたって同じこと。お互い、最初の心の高ぶりを卒業まで持続させること。いつもこの時期そう願う。

 ただみんないい子すぎて、大学生にするにはちょっとばかり手続きが必要である。この手続き無しに授業をすれば、ついていけなかったり、何となくつまんなくなったりと、いろいろ面倒が生じる。それを未然に防ぎ、しかも、大学で学ぶための基本的な心構えや知識を覚えてもらう。それが、基礎ゼミナールである。

 最近の大学は手取り足取り親切なのであるが、これは、学生を子ども扱いしているわけではなく、学生が挫折せずに学生生活を送るための最も効率的な方法であるからなのだ。入学する学生は大学にとってとても貴重なのであって、一人でも減らさないための合理的な策なのである。だから、全国の大学で今行われつつある。基礎ゼミナールは大学の経営のためでもあるのだ。

 今日は自己紹介。36人にいる学生を6つのグルーブに分け、それぞれのグループの中で自己紹介をしあう。一人代表を決め、その一人が今度は全員の前で、自分と他の五人の紹介をするということをやった。今日が初めて会うものたちばかりで、しかもコースもバラバラである。が、それでも、結構仲良く自己を紹介し合い、代表になった学生も、元気にみんなを紹介していた。うまくいくか心配したが、まずはうまくいった。   

春の夜授業を終えし教師見ゆ