クラシックを聴く2012/01/05 22:37

 今日山小屋から帰る。長野では昨日から雪が降りだしてけっこう積もった。果たして車を動かせるか心配だったが、何とか帰る事が出来た。さすが四輪駆動車の力である。

 やや疲れ気味で、風邪気味なのか。たいして仕事もせず、なるべく力仕事をしようと頑張っていたのだが、それが逆効果になったのかも知れない。明日から、仕事であるが、何とか治さなくては。

 最近よくクラシックを聴くようになった。知り合いの演奏家のコンサートを聴きに行った、ということも一つのきっかけだが、若い時はよく聴いていていろんなコンサートに行っていた。いつ頃からかほとんど聴かなくなった。いろんな意味で忙しくなったせいなのだろう。

 ただ、昔ほどマニアックに聴くという余裕はなく、ミーハー的にとりあえず今売れている演奏家の曲を聴くだけだ。フジ子ヘミングとか、辻井伸行とかのCDはけっこう持っている。若い時は、たとえばグレングールドを聴いて感想を音楽雑誌に投稿したり(ちゃんと載りました)と、生意気な態度でクラシックを聴いていたが、今は、ほとんど癒やしのためのクラシックである。

 そのような聴き方からすると、辻井伸行は、今の私には最適の演奏家である。この人の演奏は完璧だし(と誰もが言うのでそうなのだろう)、音楽に意味を求めるような邪心を起こさせない。とてもピュアで感情的で、しかもうまくて、聴いていて心地よい。疲れ気味の私にはぴったりだし、今、辻井伸行が世界的に受けている理由も分かる気がする。音楽の秩序を逸脱しようとする前衛音楽にもうみんな飽きてしまって、というより、みんな疲れていて、不協和音を意図的に生み出す音楽に耐えられないのだろうと思う。だから、辻井伸行が受けるのだし、それに、彼には目が見えないというハンディの物語がある。フジ子ヘミングにも物語があった。フジ子ヘミングが世に知られるきっかけになったNHKのドキュメントをたまたま見ていた。妙に感動してしまって、それ以来ファンである。

 家に帰って、録画しておいた、辻井伸行がカーネギーホールで演奏するまでのドキュメントを見た。一部分しか見れなかったが、カーネギーホールでの演奏はなかなかすごそうだ。ライブ演奏を2月に発売とある。ようするに宣伝番組なのだが、買おうと思う。

 最近私は脳内の快感物質であるドーパミンの量がかなり少ないのではないかと反省している。この物質は想像力の源であり、疲労を防ぐ物質でもある。気むずかしく考えていると、ドーパミンも引っ込んでしまいがちだ。クラシックでも聴いて、少しドーパミンの量を増やさなくては。

      小寒や至福の音に目を瞑る

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