新学期の延期2011/03/24 23:15

23日は会議で出校。会議の内容は新学期のオリエンテーションや入学式をどうするかであった。他大学の例では、延期するところが多い。早稲田は5月6日から授業開始だという。一ヶ月遅れで始まる、というわけである。15回の授業をしなければならないとすると、夏休みが無くなるのではと思うが、早稲田が夏休みをなくす訳はないだろう。

 例年通りに新学期を開始するのは無理だろう。私どもの学科の学生で福島の実家に帰っている学生がいるが、オリエンテーションには来られない、履修登録どうしたらいいか、という連絡があった。また、ネィテブの英語の非常勤の先生が、突然、4月に東京には行けない、国の方針なのでと連絡してきて、結局非常勤のコマをキャンセルしてきた。外国人の先生で、四月から授業が出来ないという先生も何人かいるらしい。故国に戻っていて、日本は危ないというので帰ってこれないということだ。さあ、そのコマをどうするか、時間割担当の先生は頭が痛い。

 会議で検討した結果、二週間授業の開始を遅らすことにした。授業は4月25日から始まる。その代わり、五月の連休は授業日とする、つまり、ゴールデンウィークは今年は無いということだ。これで、何とか、八月にずれ込むことは避けられるということだ。夏は、かなりの電力不足で、冷房がいれられるかどうかわからない。そういう状況では、授業は無理だろうという判断もある。

 ということで、思わぬ形で、春季の休暇(本当は休暇では無く職免措置と言う)が伸びることになった。といっても、私の場合は会議がけっこうあるので出校しなくてはならないのだが。授業の準備にいろいろ本など読んでいるのだが、なかなかはかどらない。授業開始が遅れたことはその意味でありがたい。

 被災地のニュースは見ているのが辛いが、出来ることは、今のところ義援金を寄付することくらいかなと思う。ただ、寄付というのも扱っているところがたくさんあって、中には怪しいのもある。そこで提案だが、税務署が乗り出して、一種の自己申告税のような形にして集めたらどうか。効率がいいし、税務署は金を集めるプロだから、かなり集まるのではないか。ただ、それだと、善意という寄付者の気持ちが損なわれるおそれがある。結局目的増税と同じではないかという声もあるだろう。それでもいいのではないか。国民がみんなで少しずつ負担していかないと、どのみち、この災害からの復興はあり得ない。国債を発行して多額の借金を作って、国民全員が将来困り果てるよりは、今、きちんとみんなが、出せる人はたくさん出せるような形で、多額寄付者は納税者は表彰してもいい、そういうことが必要ではないだろうか。

 あと思ったのだが、山小屋のある茅野の観光地には倒産したホテルや旅館がたくさんある。夜見ると、全部明かりが消えているのでよくわかる。全国のそういった使われていないホテルや旅館を、政府なり自治体が借りて、数ヶ月でいいから、避難所にいる人をそこに住まわせたらどうか。かなりの人数が収容できると思うのだが。

 いろいろ思いつくことはある。みなさんいろんな知恵を出して何とかしようと努力していると思う。とりあえず私は考えたことをこんな形で語ることしか出来ない。学校でも、義援金の寄付を受け付ける窓口を一本化できないか検討しているところだ。卒業パーティや送別会が中止になってしまったが、そのために払い込んだ会費がある。そのお金は義援金にしようと考えている。そのように考えている卒業生も多いようだ。