ラガーマンの結婚式2010/03/20 23:58

 今日は奥さんの姪の結婚式。奥さんはめったに着ない和服を着るということで、朝早くに渋谷の式場に。私も一緒に行ったが、時間が余ったので、近くのスタバで本を読んで時間をつぶした。おかげで読みかけの『巨木と鳥竿』を読了。

 昼からの結婚式だが、披露宴の客は二百名弱。私が今まで出た結婚式では一番盛大だった。何でこんなに盛大かというと、新郎は現役ラガーマン、元日本代表である。ラグビー関係者がたくさん来ていた。新郎側の挨拶は、新郎が勤めている某大手飲料会社ラグビー部の、成績不振の責任とって辞めたあの有名な監督。新婦はつまり姪は、新郎の大学時代のラグビー部のマネージャーをやっていた。

 とにかく、いかつい大男たちばかりである。監督がおまえらラグビーやっていなかったら、今頃なにやっていた、とラガーマンに向かって冗談めかして語っていたが、この結婚式、ラガーマンの集まりだと知らない人はどんな人の結婚式だろうかと、怖くなったのではないか。とにかく、日本を代表するようなラガーマンが何人も出席していて、ラグビーファンならたまらない結婚式だろう。ちなみに、新郎も、道を歩いていると熱心なラグビーファンにサインを求められることがあるそうだ。

 姪はほとんどギャル系の元気な娘で、見た目は美形なのだが、口を開くとやたらに超をつけてしゃべるので、結婚式の時ぐらいしゃべるなと言いたかったが、よくしゃべってよく笑っていた。こんなに笑ってキャーキャーいう花嫁は他におらん、と新婦の親族は恐縮していた。ちなみに、新婦も大手の事務機メーカーの営業をやっているが、その社長が熱心なラグビーファンで、新婦の側の祝辞の挨拶で、新郎は私が二番目に好きなラガーマンだと褒め、あこがれのラグビー部の人たちと会えてこんなにうれしいことはないと、新郎のことばかり言っていたのには笑ってしまった。

 今年は私は結婚式は二度目。式の最後に、今日の結婚式の様子や披露宴での映像が編集されて会場に映し出されたのには驚いた。ここまですすんでいるのだと技術の進歩に感心した。

 読了した『巨木と鳥竿』は、4月の御柱シンポジウムのための読書だが、あまり参考にならず。聖樹信仰は、自然の樹木に対する信仰だが、樹木信仰を背景とする日本は柱信仰なのである。つまり自然の樹木そのものを聖樹として祀る、というのがあまり見られない、というような気がしているのだが、そういう問題を考えたいのだが、それにはあまり参考にはならなかった、ということ。樹木の国日本では、どうして柱や杖の信仰ばかりで、聖樹そのものを祀らないのか。折口や、柳田は聖樹を神の依り代としている。つまり、依り代だから、神が寄りつくものであれば代替物でいいのである。どうもそういうことのようだ。聖樹でありながら代替可能、というところに、樹木信仰のおもしろさがある、ということではないか。
 
春一番新郎新婦に遅れけり