古本バザー・歌の力学・就職難2009/10/18 23:48

 昨日今日と学園祭。オープンキャンパスもあって、私は二日間とも出校である。特に、学園祭では、読書室委員が、古本バザーや図書の展示をしているので、その手伝いである。

 いつもと違って、3号館という離れた校舎での開催だったので、客が来てくれるか心配だったが、まあまあ来てくれて一安心。今年はなかなか準備が盛り上がらずどうなることかと心配したが、案ずるよりは産むが易しである。委員の学生たちも頑張ってくれて、どうにか無事に終わることが出来た。

 売り上げはユニセフに寄付することにしているが、今年は2万6千円程寄付できそうだ。古本は、50円とか100円とかほんとに安い価格で売っているのだが、現金で寄付をしてくれる人もいて、けっこう集まったのではないかと思う。去年よりも金額で上回ることが出来た。

 やってみて展示の仕方とかいろいろまだ工夫の余地はある。ただ本を展示するのではなく、テーマごとに本を展示することがあってもいい。来年への課題である。

 ここしばらくは学園祭をはさんで休講が続く、しばしの休みと言うことだが、私は、研究会での発表があるのでそれどころではない。いつもながら泥縄式で、さて何を発表したらいいか、一週間でまとめなければならないのだ。

 今考えているのは掛け合い歌の力学というもの。つきつめれば、万葉集などの歌そのものの力とはなんだろうという話になる。それを力学的な観点から説明出来ないかと思っている。手がかりは、中国少数民族の歌垣の資料である。こういう歌の問題を解き明かしたくて毎年中国に調査に行っているのである。そろそろ、解き明かしの方にも力を入れないといけないと思っている。

 歌の力学というのは言わば境界の力学みたいなものである。二つの異なった世界をつなぐ働きと言ったらいいだろうか。例えばシャーマンは歌を歌うことで神の言葉を人に伝える。これは世界的に共通してみられることで、歌が境界の力学的な働きを持つ良い例である。こういう力学を、万葉の歌の問題として語られたら面白いだろうと思うのだが、面白いと思うだけで、実際に展開するのは簡単ではない。そういうことをじっくり考える時間が欲しい、それが私の切実な願いである。  

 ところで、就職進路課から今年の学生が就職活動でかなり苦戦しているので、学科としても対策を打って欲しいと言われた。わが短大は就職率は悪くはないが、そすがに去年から今年にかけてみな内定がとれないという話を聞く。去年のリーマンショック以降の不況で、さすがに採用が減っている。ただ、それなりに対策をたてて頑張れば内定がとれないことはない。

 対策としては、学科として就職活動をしている学生一人一人と会って激励していくということしかできないが、いやはや頭の痛い問題である。

 そう言えば、私の勤め先の大学で、事務職員を募集している。35歳までの職務経験者で、いわゆる中途採用というやつだ。たぶんこのご時世競争率は高いだろうが、大学の仕事に興味のある人は応募してみるといい(関心のある方はホームページをご覧ください)。

                        紅葉のひらひら落つるも力学