タラバガニを食う2007/03/18 23:39

 昨日今日と山小屋は寒かった。天気は良かったが、春はまだ遠いという感じだ。一週間前に降った雪が道路際にかなり残っていた。

 昨日今日と、万葉集歌の心物対応構造について考えをまとめるために、文章を書いてみた。4・5日前からの分をあわせて原稿用紙40枚分くらい書いたか。実際に論文にするわけではないが、書いてみると、細かな分析や論理の筋道がいろいろと見えてくる。何かを考え始めるととにかく書いてみる。いつもそうやって考える。

 お蔭で、原稿を書くのはとても速くなった。考えてそれを言葉にするスピードがたぶん人より速いためだ。これは訓練のおかげである。ただし、緻密な論理構成になりにくいのが欠点。考えるスピードと書くスピードが近づくと、ほとんど頭で会話していることを書いていることに等しくなる。

 会話というのは、論理構成をあまり考えない。直感で思い浮かんだことをしゃべるものだ。従って、同じことを繰り返したり、途中で論旨が変わってしまったりと、そういうことがよくある。だから、何度も読み返して書き換えないと論にならない。結局は時間がかかるというわけだ。

 昨日は蓼科ビレッジの知人が函館でタラバガニを買ってきたというので、そのご相伴にあずかる。タラバガニをたらふく食べた。原稿書いて運動せずにカニを喰うとは、通風やコレステロール過多に最悪である。

 昨日今日とへとへとになるくらい原講を書きながら考えをまとめていた。そうしないと20日からの中国へ安心して行けないからである。29日に帰って来て31日には、心物対応構造の歌を手がかりに抒情の成立について研究会で発表をする。今、まとめないとたぶんこの発表は無理だ。

 今日は八ヶ岳がよく見えた。ベランダには野鳥がひまわりの種を食べにやってくる。珍しいことにアカゲラが来ていた。昼の日差しが暖かくなったのせいか、窓ガラスの向こうに白い羽の蛾が弱々しく飛んできてガラスにぶつかり落ちた。冬を越した蛾であろうか。

 今日は3時半頃に山小屋を出発し、川越に戻る。途中、関越は事故渋滞。それで、本庄インターで降りて下の国道254を走ったがここも渋滞。仕方なく花園でまた高速に乗り、途中食事などして家に着いたのが8時半であった。疲れた。

     冬を耐え春陽を浴びて蛾は生きん